時計製造とメティエ・ダール
ハリー・ウィンストンは、ブランドが培ってきたジェムセッティングの専門知識と高級時計製造の技術を融合させた卓越した作品を通して、“時”をエレガントに再解釈しています。 ハリー・ウィンストンの時代を超えた伝統、豊かなDNA、そして "Only the exceptional(他に類を見ない作品のみを) "という信条に対する飽くなき探求を核に、独創性溢れるタイムピースが生み出されるのです。
サヴォアフェール
ハリー・ウィンストンのタイムピースは、メカニズムや素材等、細部に至るまでその美意識が貫かれた、真の宝石のような存在です。ハリー・ウィンストンのすべてのタイムピースにはハイエンドのムーブメントが搭載され、18Kホワイトゴールド、ローズゴールド、イエローゴールド、そしてハイジュエリー用のプラチナで製造された美しいケースに収められています。 さらに、革新性を重視するブランドの伝統を踏襲し、ハリー・ウィンストンは独創的な素材-ザリウムとウィンストニウムを一部のモデルのケース素材として採用しています。前者はジルコニウムをベースにした特殊合金で非常に耐食性が高く、ステンレススチールよりも軽量であるのに対し、後者はロジウムを多く含む特殊なプラチナで、さらなる光沢感を表現します。
“キング・オブ・ダイヤモンド”の名を冠するにふさわしい、ハリー・ウィンストンのタイムピースには、最高品質のダイヤモンドのみが使用されています。クラリティのグレードはIFからVVSまで(一部のモデルを除く)、カラーのグレードはトップ3(D、E、F)のみを厳選。ハリー・ウィンストンが誇るエキスパートによって選りすぐられた最高品質のジェムストーンが、タイムピースに至高の輝きを与えます。
ハリー・ウィンストンのタイムピースの特徴は、独創性溢れる表情とブランドのシグネチャーを取り入れたデザインコード。例えばブランドカラーでもあるブルー。伝説のブルーダイヤモンド「ホープ」を想起させるこのカラーは、多くの作品に採用されています。また創始者ハリー・ウィンストンが愛したエメラルドカットのシルエットは、ブランドのロゴをはじめサロンのディスプレイケースのデザイン、そしてタイムピースの八角形型ケースに。多くのタイムピース・コレクションのケースを飾るトリプルアーチのモチーフは、ニューヨーク5番街本店のゲートからインスピレーションを受けています。さらに、ジュエリー制作における独自の技法もタイムピースのデザインの中で新たな解釈が与えられており、ブランドの独創性を象徴するクラスターモチーフと技法は、さまざまなモデルを彩っています。
メティエ・ダール
創始者ハリー・ウィンストンが追求し続けた創造性と、ブランドに受け継がれるデザイン美学を体現する芸術的な作品。メティエ・ダールタイムピースは、“他に類を見ない美”を常に探求し続けた創始者の想いを現代に伝え、そのレガシーに敬意を表しています。彼の先駆的なビジョンは、芸術性とデザイン性の双方において稀有な美しさを湛える、芸術作品のようなタイムピースによって表現されています。極上のひとときを紡ぐ、ハリー・ウィンストンのメティエ・ダール作品をお楽しみください。
マイクロモザイク芸術
HWプルミエール・プレシャスマイクロモザイクとHWプルミエール・プレシャスピーコックの文字盤には、イタリアの古都ラヴェンナで手作業によって製作された、極めて繊細なモザイクアートが施されています。
古代ギリシャやローマで広く用いられたモザイクアートは、ビザンティン帝国にて最盛期を迎えました。5世紀にローマ帝国の、その後8世紀までビザンティン帝国の首都であったラヴェンナでは、マイクロモザイク芸術が極めて高いレベルへと発達し、初期のキリスト教のモニュメントの壁や天井を飾る数々の傑作が製作されました。
ハリー・ウィンストンが発表した6種の独創的なモデルは、タイムレスな魅力を放つハンドクラフトの文字盤が特徴です。鮮やかな色彩とさまざまな質感を持つガラスの小片を精緻に配することにより、幾何学的な模様や孔雀の優雅な姿を描き出しました。これらの作品は、ブランドの代名詞でもある最高品質のダイヤモンドによってさらに美しさが引き立てられ、永遠の輝きの中でその魅力を放ち続けます。
日本の伝統芸術:漆、蒔絵、螺鈿
日本の中屋万年筆とのコラボレーションにより誕生したHWミッドナイト・ヨゾラのタイムピースと万年筆は、日本古来の装飾技術を駆使して、すべて手作業で作られた芸術品です。
HWミッドナイト・ヨゾラの文字盤には漆、螺鈿、蒔絵といった日本の伝統技術により、ハリー・ウィンストンの象徴である5番街本店のアーチが描かれています。
日本の七種の伝統芸術のひとつである漆は、漆の木から抽出される天然の樹液を用いた技法です。漆の木から採取した天然の樹液は粘り気があり半液状であるため、光沢のある艶やかな保護膜を形成し、日本の装飾芸術として高く評価されています。
蒔絵は、乾燥する前の漆に金属粉をまぶして模様をつける、日本古来の技法です。職人は細い竹筒の中にパラジウムやプラチナの粉を入れ、漆の上に蒔いて文様を描きます。
螺鈿(らでん)とは、マザー・オブ・パールの象嵌を漆で固定する技法で、作品に表情豊かな虹色の表情を与えます。
これらの多様な技術を組み合わせることにより、ニューヨークの夜空を表現した傑作が誕生しました。
シルク素材とエンボス加工
HWプルミエール・デリケートシルクは、ラグジュアリーの原点を探求し、古代から伝わるシルク織りやエンボス加工の技術と、ヨーロッパ王室の高貴な世界観を融合させた作品です。
シルクは4,000年以上前に古代中国で誕生した、最も貴重な天然素材のひとつです。かつては皇帝のみが身に着けることのできた、このラグジュアリーな生地に対する高い需要は、東洋と西洋を結ぶ壮大な交易路、シルクロードの開通を導きました。
ハリー・ウィンストンは、豊かな歴史的シンボルであり生来の美しさを湛えるこの素材を、HWプルミエール・デリケートシルクの文字盤に採用しました。ハリー・ウィンストンのデザイナーたちは、シルク生産の歴史上前例のないプロジェクトに挑み、人の手を介さずに繊細な生地状の素材を作り出すことに成功。自然から生み出されたものだけが持つ、豊かな質感を湛えたこの素材は、文字盤を彩る4色に染色されました。鮮烈なロイヤルレッド、シルバーグレー、ピュアホワイト、そして繊細なインペリアルピンク。さらにこの独創的な素材には、エンボス加工職人の手により18Kまたは22Kゴールドで描かれた文様が刻まれ、ボリューム感と深みのある表情を持つ文字盤が完成しました。
螺鈿織
HWプルミエール・プレシャスウィービング及びHWミッドナイト・プレシャスウィービングは、日本伝統の手織り技術と、ハリー・ウィンストンの卓越した時計製造技術が融合した、創業者ハリー・ウィンストンの無限のクリエイティビティにオマージュを捧げる作品です。
計5種の芸術的な作品は、マザー・オブ・パールの薄片を金糸や銀糸、絹糸と織り上げ光沢ある生地を作り出す日本の伝統的な織物技術から生まれました。
螺鈿(らでん)という日本古来の技法(マザー・オブ・パールの象嵌を漆で固定する技法)から派生したこの装飾芸術は、さまざまな素材を用いてしなやかな生地を織り上げ、独特の光沢を実現します。
文字盤の素材として初めて採用された螺鈿織は、海(マザー・オブ・パール)と大地(シルク)が創造する天然素材を小型の手織機で織り上げた、時を経ても色あせることのないタペストリーです。その類稀なる美しさが、このタイムピースにタイムレスな魅力を与えています。
バタフライ・マルケトリ
HWプルミエール・プレシャスバタフライによって、ハリー・ウィンストンは独創性に溢れるクリエイションを実現しました。
計4種のモデルのために選ばれた素材は、豊かな感情や象徴性を内包しています。
HWプルミエール・プレシャスバタフライの文字盤を彩る鮮やかなカラーは、蝶の羽に含まれる微細かつ繊細な色素、鱗粉を使用しています。ハリー・ウィンストンが開発したこの技術は、計画から開発までに3年もの月日を要しました。
HWプルミエール・プレシャスバタフライの文字盤は、鱗粉が生み出す豊かな色彩と独特の光沢が特徴です。空を舞う蝶のように唯一無二、魅惑的な存在感を演出するタイムピースです。
グラン・フー エナメル
ハリー・ウィンストンは装飾技術の伝統に敬意を表し、ゴールドのエングレービングが施された、魅惑的なモデルを製作しました。
HWプルミエール・シンディの3種のモデルに施されたデザインは、ハリー・ウィンストンで長年チーフ・デザイナーを務めたアムバジ・シンディのアーカイブジュエリーからインスピレーションを得ています。文字盤に施されたモチーフは、ハリー・ウィンストンの歴史を語る上で非常に重要な作品である傑作「Etoile du Désert(砂漠の星)」やティアラなど、彼がデザインしたジュエリーを再解釈し、デザインされました。
HWプルミエール・シンディの文字盤には、その製作に極めて高い技術を要するグラン・フーエナメルが使用されています。800~900℃で焼成する作業は、一瞬の油断でそれまでの作業全体をすべて無駄にする危険性を含んでいます。 緻密な作業により焼成を何度も繰り返すことにより、色の美しさと深みを引き出します。
グラン・フーエナメルの上に配された象徴的なジュエリーのモチーフには、特別なゴールド彫刻技術を用いることにより、多層的な効果を生み出しています。繊細な24Kゴールドの糸によって形作られたこのモチーフは、カンティーユ(細さ4/10mmの線状の金糸を螺旋状に撚り合わせたものを用いて作られた、刺繍のような細工)のように繊細に表現されており、圧倒的な創造性を体現しています。
羽根細工
繊細な素材を使用するフェザーマルケトリは、この伝統的な装飾芸術を継承する数少ない職人達の手によって生み出されます。フェザーアートの巨匠、ネリー・ソーニエ夫人とのコラボレーションにより、ハリー・ウィンストンはその使命のもと、豊かな詩情と繊細な感覚を融合させるというスタイルにより、ブランドの独創性を表現しました。
3種の限定生産モデル、HWプルミエール・フェザーの文字盤には、フェザーアート用として認可・飼育された羽根細工が施されています。この技術は、非常に繊細な作業に対する高い技術力に加えて、バランス感や色の感覚に関する高い能力が要求されます。長い時間と手間を掛けて制作された文字盤はそれぞれスカイブルー、ターコイズ、サファイアブルーといった夜の闇を思わせるトーンを纏い、無垢なホワイトやディープパープルのアクセントが、そのデザインを引き立てます。
HWプルミエール・フェザーは、時計とフェザーアートの完璧な融合を表現しています。羽の羽ばたきに乗って時は流れ、無限の夜へと溶け込んでいくのです。